用語を全部覚えなくても投資を始めていい理由


―「理解してから動く」は、たいてい一生動かない―

はじめに

「投資を始めたいけど、用語が難しくて…」
「もう少し勉強してからにします」

これは、本当によく聞く言葉です。

でも、少し厳しめに言います。
用語を全部理解してから投資を始めようとする人は、ほぼ確実に始めません。

なぜなら、
投資の用語は「勉強してから理解するもの」ではなく、
使いながら、体感しながら理解するものだからです。

この記事では、

  • なぜ用語を完璧に覚える必要がないのか
  • どこまで分かっていれば十分なのか
  • 逆に「覚えなくていい用語」とは何か

このあたりを、初心者目線で整理していきます。


結論:最低限だけ分かっていれば、投資は始められる

最初に結論を言います。

投資を始める段階で必要なのは、

  • 利益と含み益の違い
  • 株と投資信託の違い
  • 長期投資の意味

これくらいで十分です。

PER、PBR、EPS、ROE…
正直、最初は分からなくても困りません。

それよりも重要なのは、
**「分からないままでも一歩踏み出すこと」**です。


用語を覚えてから始めようとすると詰む理由

① 用語は無限に出てくる

株式投資の世界には、

  • 基本用語
  • 決算用語
  • テクニカル指標
  • マクロ経済用語

とにかくキリがありません。

「全部理解してから始める」という姿勢は、
終わりのない準備を続けることと同じです。

これは勉強熱心なのではなく、
行動しないための言い訳になりがちです。


② 用語は“体験”とセットでないと定着しない

たとえば「含み損」。

本で読んだだけだと、
「評価額が下がっている状態」
くらいの理解で終わります。

でも実際に、

  • 自分のお金が減って見える
  • 数日間マイナスが続く
  • SNSで他人が儲かっているのを見る

この体験をして初めて、
「含み損」という言葉の重みが分かります。

用語は、経験して初めて血肉になります。


③ 分からない用語=危険、ではない

初心者の多くが勘違いしていますが、

  • 分からない用語がある
    = 投資をしてはいけない

ではありません。

本当に危険なのは、

  • 分からないまま、勧められるがまま買う
  • 理由を説明できない商品を選ぶ

この状態です。

逆に言えば、
「分からない用語があることを自覚している人」は、
かなり健全です。


最初は「意味を説明できるか」だけでいい

用語を覚えるかどうかの基準は、これだけです。

その投資について、人に説明できるか

たとえば、

  • なぜこの商品を買ったのか
  • どうなったら売るつもりなのか
  • どれくらいの期間持つつもりなのか

これが自分の言葉で説明できるなら、
専門用語が出てこなくても問題ありません。

逆に、

  • 用語は知っている
  • でも理由は説明できない

これはかなり危険です。


覚えなくていい用語も、正直たくさんある

初心者のうちは、

  • 短期売買向けの指標
  • チャート分析用語
  • マニアックな財務指標

は、無理に覚える必要はありません。

特に長期投資・積立投資がメインなら、

  • 毎日チャートを見る
  • 数字を細かく比較する

こうした行為自体が、
むしろメンタルを削ります。

必要になったときに調べれば十分です。


「分からないまま始めた人」だけが先に進める

少し皮肉な話ですが、

  • 完璧に理解してから始めたい人
    よりも
  • 分からないけど、やりながら覚える人

この後者のほうが、
圧倒的に投資が続きます。

なぜなら、

  • 実体験がある
  • 自分の感情を知っている
  • 失敗も含めて学んでいる

からです。

投資は知識量ではなく、
続けられるかどうかで差がつきます。


おわりに:理解は「後から」でも遅くない

投資は、
「勉強してから始めるもの」ではありません。

始めてから、必要な分だけ勉強するものです。

最初から完璧を目指さなくていい。
むしろ、完璧を目指すほど遠回りになります。

分からない言葉があってもいい。
不安を感じてもいい。

それでも一歩踏み出した人だけが、
時間を味方につけることができます。